お客様からのアイデア提案について

「お客様からの新商品のアイデアや既存商品の改善提案は受け付けない。」という方針を表明している企業が多くあります。私の勤めていた会社も、この方針をホームページに掲載し、日々の対応の中でも、この方針に従って、やんわりと聞き流していました。迂闊に「参考にさせていただきます。」などと答えると、後日、「あれは私のアイデアだ。」とか「提案料をもらえないのか。」などと勘違いされるお客様がいらっしゃるからです。
ある時、お客様から改善提案があり、応対者が会社の方針を説明すると、お客様が怒り出してしまいました。「良かれと思ってアドバイスしているのに、聞く耳を持たないという態度は何だ。」というわけです。

応対者

上の者に代われということで、私が対応しました。私は、応対者が歯切れの悪い説明でお客様に不快な思いをさせてしまったことをお詫びし、併せて、以前、パッケージの改良について裁判沙汰になった経験があり、そのために慎重な応対をするようになったことを説明しました。
じっくりお話をすると、お客様は、お客様相談室がとった態度を理解され応対は終了しました。
応対の中で「実は・・・です。」の使い方は難しいところですが、下手に隠し事をせず、手の内を見せたほうがうまくいく場合があると感じた一件です。