2.お客様対応部門の役割

このページではお客様対応部門の役割について解説します。

お客様対応部門は、お客様の生の声を直接聴くことができる、企業の中で最もお客様に近い部門であり、お客様と企業を結ぶ懸け橋として重要な役割を担っています。

お客様対応部門に課せられ、あるいは期待される具体的役割は企業毎に異なりますが、主に次の5つがあります。

1.問い合わせ、意見、苦情への対応

お客様からいただく問い合わせや意見などに対して、真摯・誠実・迅速に対応することで、お客様の信頼を獲得し、再購入・再利用につなげます。

苦情への対応は、原因をしっかり調査・究明し、再発防止に努めるとともに、お客様に対してお詫びと調査結果の説明を真摯に行います。お客様の信頼回復、更には継続購入・利用につなげるということ、更にはリスク管理の意味からも、貴重な機会です。

2.お客様からいただく声の活用

お客様からいただく声は宝の山であり、社内に共有するとともに、関係部門と協力して商品・サービスの改善や開発等に活用することで、お客様満足の向上につなげていきます。

3.消費者教育・啓発への取り組み

お客様に対して、商品の正しく安全な使用方法、よく寄せられる問い合わせのQ&A、商品関連情報、企業活動の情報などを、日々のお客様対応やホームページ、小冊子、出前授業などを通じて発信することで、お客様の安全・安心につなげていきます。

4.お客様視点や消費者志向の経営戦略への反映

お客様視点や消費者志向の考え方を社内に浸透させ、ひいては経営戦略に反映させることも、お客様対応部門の重要な役割です。お客様の声を活かした社内研修の実施、お客様の声や動向の経営陣への共有・報告や経営会議への参画、消費者目線でのコンプライアンスやCSR活動に対する意見具申、企業理念への反映、などお客様対応部門から働きかけを行うことで、企業の消費者志向が推進されます。

5.外部団体や行政との交流、情報交換

消費者行政や消費者関連団体、他社のお客様対応部門や事業者団体などとの交流やコミュニケーションを深めたり、活動へ参加することにより、情報収集やお客様対応品質の向上を図ります。

お客様対応部門の進化と重要性の高まり

お客様対応部門の役割は、以前はお客様の苦情対応が中心でしたが、現在ではマーケティングへの貢献、更には経営への貢献と役割が進化してきています。

今日では、消費者の企業を見る目が厳しくなっている中、企業には消費者視点に基づいた事業活動を行うとともに持続可能な社会を目指す経営、すなわち消費者志向経営を推進することが求められています。そのベースとなるのは消費者と企業の双方向コミュニケーションの深化であり、お客様対応部門の役割と責任はますます重要になっています。

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