とうとう「シルバーウィーク」が始まりました。高速道路が渋滞しているというニュースが報道されています。「シルバーウィーク」という呼び方については、以前から耳にしていた言葉ではありますが、今年ほど新聞紙上、テレビで賑やかしているのは初めてのような気がします。 

何せ、9月では初めての大型の連休、5連休だそうです。1950年代に映画業界が、観客動員数を増やす販促策として「ゴールデンウィーク」とともに名付けたものだそうです。当初は11月3日の文化の日前後の週を「シルバーウィーク」と名付けたようですが、2003年に「敬老の日」を9月15日から9月の第3月曜日に移動してからは、この日前後の週を称するようになったようです。 

年末年始を除き、大型の連休が1年に2回になったと思うのは「糠喜び」で、今年のように5連休になるのは、2015年まで待たねばならないということを知り、大きなため息をついているのは私だけではなさそうです。  大いに期待外れの「シルバー」ではありますが、私はこの「シルバー」というカラーには特別の愛着・憧れがあります。 

陽気で、鮮やかで、いつも明るく輝いている「金」も好きなカラーではありますが、なぜか、前面に出ない、まるで「私は脇役ですから」とでも言いたげに、主役である「金」を一歩後ろから支えているかのような印象を受けるからです。輝いている「金」がより目立つようにさりげなく支えているような感じがするからです。控え目で、謙虚で、落ち着きのある『銀』に一種、大人の印象を受けるからです。全然目立たないのかというとそんなことはなく、一歩引きながらも、自分を静かに主張している「銀」。だからこそ、独特の渋い・地味な輝きが静かではあるけれど、かえって存在感を感じさせます。むしろ、ちゃっかりと自分を目立たせているのかもしれません。

今日からの私の人生では、落ち着きのある、渋く大人の色である「銀」を目標に前進して行こうとあらためて意を強くしたシルバーウィークでした。

「あんたぁ!何やっているのぉー?早くお風呂に入らないと晩ご飯が始まらないじゃないのぉー!」 我が家の「ゴールドメダリスト」の叫び声が1階から聞こえたと同時に、現実世界に引きづり戻された私でした。

column 039
「シルバーウィーク」
川合 健三
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